不況とインフレ沈静で誤算 2
複雑な予算制度、地域利益代表の色彩が強い議会の抵抗などによって、米国版の行財政改革が極めて難しいことを示す結果になりました。
もっとも、国防と社会保障を聖域にしたままの歳出削減は本来不可能、との厳しい指摘もあり、「財政赤字はレーガノミックスの必然的帰結」とする意見も強いのです。
これに対して議会は財政均衡法(グラム・ラドマン法)を設けて、財政健全化を政府に義務付けるに至りました。
もう一つ巨大な赤字は貿易収支に発生しました。
原因は高金利とドル高、米国の輸出不振(主要相手先の中南米の経済不安)、さらに米国内の消費ブームと日本製品の流入・・・と考えられています。
レーガン政権第一期を通じてドルは各国の主要通貨に対して上昇、第ニ期初年度の85年9月のプラザ合意でドル安誘導へ大転換するまで約5年間のドル高時代が続きます。
貿易収支あるいは経常収支ベースの赤字の中で、資本収支が極端な入超を保ったのがドル高の原因です。